夕遊白書

「たゆうはくしょ」じゃなくて「ゆうゆうはくしょ」だよ

ワタシラガコントロール

こんにちは、夕凪と申す者です。

今回はポケモン剣盾で使用した、僕の相棒であるワタシラガ入の構築を紹介します。

【きっかけ】

2022年5月、対戦実況者のしぇいどさんという方が開催した「令和相棒自慢杯」への出場。

文字通り、自分の相棒ポケモンを構築に入れ、対戦の際は絶対選出というルール。

そこで作った構築が元となっています

ポケモンの意図や調整】

ワタシラガ

相棒枠であり構築の要。

まず簡単にワタシラガの解説をします。

第8世代で登場した草単タイプのポケモンで、シリーズ毎にいるいわゆる「序盤草」のポケモン。ストーリー序盤のポケモンなだけあって合計種族値は460とやや控えめ。

60-50-90-80-120-60

一際高い特防種族値120が目立ち、その次に高いのが防御の90と耐久型の配分だが、HP種族値が低めなため思ったよりの耐久はない。特攻種族値は80で決して高くはなく、耐久ポケモンとして最低限の火力は出せるといった印象。ちなみに特攻はザシアンやガブリアスと同じである。こう聞くと少し強そうですよね、え?ならない?

技範囲が草、虫、ノーマルのみで、一応ウェザーボールを覚えるが、基本的にアタッカー運用はほぼ不可能と思って良い。ちなみにいのちのたまC特化ウェザーボール媒体晴れダイバーンでザシアンはワンパンできるらしい。やるじゃん。

ワタシラガの特徴はなんと言っても専用特性「わたげ」。攻撃を受けた時に確定で相手の素早さを1段階下げるという、中々にぶっ壊れた特性。そして意外と知らない人が多いが、これは他の似たような特性である「ぬめぬめ」などと違い、物理特殊、接触の是非を問わず攻撃技であれば問答無用で効果を発揮し、ダイマックス技にも同様に適用される。剣盾発売当初もめちゃくちゃ強いのでは!?と何人かの動画投稿者がおもちゃ感覚で使ってみるものの、草という貧弱な耐性のタイプとダイジェット環境に理不尽にも吹き飛ばされ姿を消したポケモンである…

本当は相棒ポケモンならせっかくならアタッカー運用、3タテ量産機!という感じにしてあげたいが、適材適所という言葉があるようにそのポケモンに合った型で適切に運用しチームの勝利に貢献させてあげるのがワタシラガのためと考え、完全サポートに特化させた型を考案。

以下調整内容

ワタシラガ@だっしゅつボタン

特性:わたげ

性格:ずぶとい(B↑A↓)

H252 B188 D68

HB…A特化ザシアンのきょじゅうざん確定耐え

HD…黒馬バドレックスの眼鏡アストラルビットを7割耐え(ワタシラガを急所以外でワンパンする黒バドは眼鏡確定)

等倍でこの辺りの耐久ラインを確保できれば十分だろう…という調整。

技:こらえる/こうそくスピン/ねむりごな/やどりぎのタネ

こらえる→相手の攻撃技に合わせることで最低でも相手の素早さが2段階下がった状態で後続に繋げることができる。ダイマックス枯らしややどりぎ、毒による削りの時間稼ぎにも有効

こうそくスピン→自身の素早さを1段階上げる技で、積みまくると先制ねむりごなが可能になるがワタシラガがそこまで居座る状況は想定していない。

相手のステルスロック、まきびし、ねばねばネットなどの設置物を除去できる効果があり、カバルドン等にはこれで妨害できる。うずしおなどのバインド状態も一応解除できる。

ねむりごな、やどりぎのタネ→自由枠。素早さダウンを嫌ったり相手がワタシラガに有効打がない時の交代際に刺さる嫌がらせ技。ギガドレインなどの攻撃技でも良いし、なやみのタネを採用すればゴチルゼル等に起点にされることもなくなる。他はわたほうしなどがあるが、素早さダウンは特性だけで割と足りるので必要性は低い。(ワタシラガを起点に積んでくるポケモンも多いので、そういう時は欲しい)

他にはしびれごな、あまえる、ひかりのかべなども覚える。ただここらへんの技は正直エルフーンでやる方が確実で強い。

尚身代わりには無力。そこはサポートポケモンの宿命。

持ち物は後投げのしやすいタスキやバコウのみなどを考えたが、どうせ居残ってもやることがないのでさっさと後続を安全に着地させられる脱出ボタンを採用。相手の様子見のとんぼがえりやボルトチェンジに対しても脱出ボタンの交代が優先されて相手は交代できずにこちらだけ一方的に対面操作を行えるので強い。なお特性ちからずくや技はたきおとすに対しては発動しないので注意。

 

パッチラゴン

同じく8世代で登場した、でんき・ドラゴンという珍しい複合タイプのポケモン(他はゼクロムとメガデンリュウのみ)

理論上最強ポケモンな火力お化け。

ワタシラガと組ませるアタッカーとして求める条件として

・耐性が優秀で、ワタシラガが苦手とするポケモン(特にひこうタイプ)に強い。

・Sダウンは交代で解除するので、その交代先にも多大な負荷をかけられる高火力ポケモン

・相手にダイジェットを撃たせない。

・ダイジェットを覚える。

・積み技などなしに、素の火力が高い。

ダイマックスありなしに関わらず強い。

いや条件多いな!

ここまで来て浮かび上がるポケモンがサンダーとパッチラゴンでした。

サンダーは安定感はあるが、強い人は皆対策してるし特殊アタッカー最大の壁である輝石ラッキーで所詮止まる存在。あとバンギラスとか。

という経緯で採用。

特性:はりきり

ようき(S↑C↓)A252 S252 H4 いのちのたま

でんげきくちばし/げきりん/ほのおのキバ/つばめがえし

ワタシラガで素早さ下げて、パッチラゴンの先制でんげきくちばしで無双するというなんともシンプルな戦術。だがシンプルだからこそ強い。パッチラゴンの少し物足りない素早さをワタシラガが補い、ダイジェットの起点を作り大暴れしてもらおうという魂胆。エースバーンや当時の環境トップ、サンダーにも殴り合いで割と強いというのも良かった。ワタシラガとの相性も良好でパッチラゴン以上のワタシラガの相棒枠は今のところ思いつかない。

メタモンにコピーされてもげきりん躱すので積みアタッカーとして最強ですね()

 

ドヒドイデ

当構築の盾となるポケモン

対策のない半端な構築であればこいつ1体で相手を詰ませることもできるやばいポケモン。地味にワタシラガとの受けの相性補完が良い。

主に相手のザシアンやエースバーンを初めとした物理アタッカー、積みアタッカーのストッパーが役割。ほぼ毎試合選出してる。

特性:さいせいりょく

おだやか(D↑A↓)H252 B236 D20

特に意識したダメージ調整とかはなし。

HB特化ではない理由も特に覚えていないが、これでも十分盾として機能できる。

多くのドヒドイデは持ち物に黒いヘドロを採用しているが、こちらは削り優先のゴツゴツメット。これで剣盾末期に非常に増えたワイルドボルト搭載のザシアンに突破されてもゴツメと反動でゴリゴリ削れ、こちらのザシアンの攻撃圏内に入れたりできる。ドヒドイデの強さ、というかこれ以降のポケモンは皆もよく知ってる厨ポケしかいないので説明は自ずと短くなるだろう。

技構成:じこさいせい/ねっとう/どくどく/くろいきり

よくある技構成。黒いヘドロではないのでトーチカは切った。

 

霊獣ランドロス

皆ご存知、登場当初から常に環境上位に居座り続ける威嚇おじさん。

ドヒドイデと相性補完が良い。火力も高い。

スカーフを持つことで相手のザシアンや黒馬バドレックスなどの上から動ける。先発適正が高く、サイクル介入やダイマックスエースもできて、終盤のスイーパーも可能な万能ポケモン

まあ説明不要ですね

特性:いかく

ようき(S↑C↓) A252 S252 H4

持ち物:こだわりスカーフ

技構成:じしん/いわなだれ/そらをとぶ/とんぼがえり

 

イベルタル

禁止伝説枠その1

特性:ダークオーラ

おくびょう(S↑A↓)C252 S252 H4

技構成:あくのはどう/デスウィング/ねっぷう/ちょうはつ

相手の搦手封じはこのイベルタルに委ねられている。S99族と禁止伝説の中では少し速めな素早さライン、一般に搦手に乏しく殴ることしか能がない禁止伝説の中ではかなり器用な方、特殊アタッカーなのに珠ダイアークで輝石ラッキーの受け出しを許さないアホ火力。まあ今回珠じゃないんですけどね。ダイジェットの最強クラスの使い手として採用。挑発で受けポケモンの行動やアタッカーの積み技を阻害しS+1パッチラゴンより速い黒馬バドレックスに強め。持ち物は弱点保険。その割に一切耐久に努力値を振ってないのは単純に持たせるものがなかったからである。本当はチョッキを持たせたかった。でも挑発は欲しかったなどと供述しており…浮いてる挑発持ちは強いって学校で習いませんでした?

いやでも弱保イベルタルマジで強いんですよ。多少削れてもデスウィングでもりもり回復するし。

ワタシラガで素早さを下げる前提なのでふいうちは搭載してません。ふいうち欲しい場面はめちゃくちゃ多かった。

弱点保険搭載から耐久振りかな?(火力、またはすばやさのどちらか、あるいは両方に努力値を振ってない)とか、相手が勝手にふいうち深読みして変な動きしてくるみたいな型の誤認を誘う意味でもこのイベルタルはめちゃくちゃ強かった。あとワタシラガ入れてるせいか(?)、挑発見せると「もしかしてこのイベルタルもマイナー厨特有の変態型か!?」と思わせたような試合もありました。残念、割と普通の型です。

 

こう見るとダイマックスエースになりうるポケモンには全員飛行技が搭載されてるので、ワタシラガで素早さを下げて、全員がダイジェットで素早さを上げようとする動きができる。

 

ザシアン

まあもはや説明不要の最強ポケモン

対策してない構築にはザシアン出してAボタン連打で勝てるのはマジ。火力おかしすぎて耐久感覚狂うわ「半減」という概念ぶち壊されるわ色んな意味で狂ってるポケモン

ワタシラガで相手のS上昇を阻止し、高速アタッカーであるザシアンの超火力を押し付けようという割と理にかなった採用。

特性:ふとうのけん

ようき(S↑C↓)

H252 A116 B4 D12 S124

HB…ザシアンをコピーしたメタモンの+2きょじゅうざん耐え

D…DL調整

S…最速130族抜き抜き

残りA

これは自分が考えた調整ではなく、剣盾シングルの覇者、動画投稿者のくろこさんが紹介していた調整を参考にしたものです。

技構成:きょじゅうざん/じゃれつく/インファイト/ワイルドボルト

ザシアンの対策はランクマにいる人なら皆しているものとして、つるぎのまいなどを積んでザシアンで全員ぶち抜いてやろう、という型ではなく、とにかく相手の上から満遍なく負荷を押し付け対応範囲を広げようという意図のザシアン。そのため技構成も範囲重視で特に禁伝環境で流行ったホウオウダイナナットの並びに強めの技構成。

 

元構築に入ってた入れ替え枠のポケモンたち

・ガラルファイヤー@じゃくてんほけん

大体察しがつくと思うがイベルタルの前身。挑発+わるだくみによる崩し性能が非常に高いがザシアンには無力。わるだくみ+じゃくてんほけん+ぎゃくじょうで1ターンで特攻が3.5倍になったりするので楽しい。

ラグラージ@とつげきチョッキ

電気の一貫を切りつつ、パッチラゴンが苦手なランドロスドサイドンなどに強い枠として採用。ステロあくび型に見せかけたゴリゴリのアタッカー。とにかく火力がなかった。

フェローチェ@こだわりスカーフ

今のランドロスの枠に近い、高速とんぼがえりによる初手の様子見+スイーパー枠。ついでにランドロスに氷技の存在をチラつかせる役割。サイクル介入ができず扱いづらかったが、性格をいじっぱりにできることでビーストブーストで攻撃が上がるので、積んだ時の爽快感は気持ち良い。こちらのザシアンをコピーしたスカーフメタモンより速い。

 

使用感:

ワタシラガ全然出せねぇ!!!

…というのも、ドヒドイデランドロスと禁止伝説が強すぎてどうしてもこの4体のどれかを出すだけで完結してしまう。

い、一応ワタシラガ選出して勝った試合もそれなりにあるし…何故かめっちゃワタシラガ刺さった試合もあるし…

10戦やって1回あるかないかの確率でワタシラガがぶっ刺さります

ただパッチラゴンがかなり受け回しキラーで楽しかったですね。禁止伝説の種族値の暴力にも屈せず勝率もそこそこ(ズボラなので例に漏れず集計してない)。

剣盾後半、共に戦えて嬉しかったぞ、ワタシラガ。