こんにちは、夕凪と申す者です。
初めましての方は初めまして。
今回はORASでの構築紹介です。
上の画像にもあるように「カバマンダガルド」をトリプルバトルで使ってみました。
わかる人には「シングルっぽい」「めちゃくちゃアローラ感ある」等伝わってて嬉しかったです(?)
【きっかけ】
構築作成の経緯をざっくり説明すると、特殊ルールではなく、レートのようなガチ対戦を行うことを目指す大会でも通用するガチパをそろそろ作りたい!というのがきっかけでした。本当にざっくりでしたね。
ここでいう「ガチ対戦の大会」とは主に毎週1回開催されている「平日トリプル大会」などのことです。
※トリプルでガチ対戦やりたい!興味ある!って人は大会概要記事のリンク貼っとくので見てみてね(誰目線やねん)(掲載許可も頂きました)
https://chihiro-triple.hatenablog.com/entry/2022/11/25/171148
僕は今までシングルバトルがメインでダブルバトルを少々齧った程度の対戦経験しかないので、要するにトリプルバトルの「強い構築、ポケモン」の下地がありません。ならばまだ理解の早いシングルバトルで強かった構築をトリプル用でも使えば良いのでは?という結論になりました。
そこで注目したのが第7世代のシングルレートで猛威を奮った並び、いわゆる「カバマンダガルド」構築です。
シングルバトルの最新世代は9世代ですが、メガシンカが使える最新世代は7世代ということでこうなりました。というかスキン特性の補正は7世代では弱体化してるので、むしろ6世代の方が強いのでは?とまで思ってました。
「カバマンダガルド」のテンプレートの並びは以下の通りです
知らないポケモンが2体もいますね。
基本としては高耐久のカバルドンがステルスロックやあくびをばらまいて相手を疲弊させ、ボーマンダがりゅうのまいを積んで全抜き、ボーマンダの苦手な氷やドラゴン、フェアリーにはギルガルドが強いという構成ですね。
下3体のそれぞれの役割については後述。
【個体紹介】
性格:ようき(S↑C↓)
持ち物:ボーマンダナイト
いかく→スカイスキン
まもる/すてみタックル/おいかぜ/はねやすめ
HP…定数ダメージ最小
B…4振り
D…余り全部
S…最速111族(化身ボルトロス)抜き
この構築の要であるボーマンダ
メガ前の特性いかくと高い物理耐久を合わせて物理アタッカーとのタイマンに滅法強く、高い素早さラインからの制圧力と、高耐久を活かした追い風による味方のサポートを兼ねる。さすが7世代最強のメガシンカやで。
最初は特殊型にしようと思ってたが、構築の高火力アタッカーが特殊に偏っていたので高速物理アタッカー枠に。
はねやすめは自身のすてみタックルによる消耗を抑えたりいわなだれなどの被弾ダメージを抑えたり…相手の守る読みに合わせたり…と暇な時に打てる強い技。トドメのふいうちを透かしつつ先制技圏内から逃れることもできる。
攻撃には最低限しか振っていないが、高すぎる元の攻撃とスカイスキンによってめちゃくちゃ火力が高かった。あとやたら急所当てるし…
飛行を半減にする岩や鋼への打点やハイパーボイスが欲しい場面も多いが、すてみワンウェポンで案外ゴリ押しできることも多い。
シングルではりゅうのまいが搭載されていることが多いが、今回は余裕が無いので切りました。
性格:わんぱく(B↑C↓)
持ち物:オボンのみ
すなおこし
じしん/じわれ→いわなだれ/こおりのキバ/ふきとばし
HP…オボンのみ回復量最大(4n)
A…耐久無振り霊獣ランドロスに威嚇込み(A-1)こおりのキバで確定2発
B…11n
D…余り
S…個体値最低
カバマンダガルドの一角を担うポケモン。
S0なのに性格が素早さ下降補正じゃないのは、親個体として捕まえた野生のヒポポタスがたまたま性格わんぱくだったので、変えるの面倒くさくてそのまま妥協しました。(ちゃんとやれよ)
ただ個体値Vだと最遅ニョロトノと同速なので、天候の奪い合いを有利にしたいならば個体値は下げた方がいいかなとは思います。下降補正がなくても最遅ユキノオーの下も取っているので、相手が黒い鉄球など持ってない限りは初手の天候奪取はほぼ成功します
シングルではステロあくびによる起点作り要員として4世代での登場以来一定数対戦環境に残り続けている高耐久ポケモンとして評価されているが、トリプルではほとんど見かけることがない。
トリプルではステロやあくびの重要性が低い、まあ言ってしまえばそんなに強くないので、すなおこしとしてならバンギラスの方が総合的には勝っていると言えます。
使ってみた感想として、ギルガルドより遅いのでブレードフォルム(低耐久)の状態に地震を打ち込むことができるのは少し強いなという感想。砂嵐で相手をジワジワ削ってくれるのも地味に偉かったですね。
ファイアローやリザードンに何も出来ないので地割れを途中でいわなだれに変更。地割れ当たっても特に良かった場面もなかったので。こういうことをすると今度は「地割れがあったら─!!」みたいな要塞構築とかに遭遇するのは対戦あるある。
ふきとばしは申し訳程度のかげふみ滅びやトリル対策に。トリル対策にはあまり使いませんでしたが、滅びパには吹き飛ばしはかなり有用でした。遂行速度の遅い積みポケモンを無理やり流すのにも。(瞑想クレセリアとか?)
シングルのカバルドン使いなら誰もが思う「カバルドンなら1発耐えるやろ」という謎の信頼はトリプルでも発揮してくれることが多かったです。いわなだれが半減なのでエルテラにも少し強め。特防方面に厚く振ったカバルドンは中々ワンパンされないので強いです。
性格:れいせい(C↑S↓)
持ち物:いのちのたま
バトルスイッチ
シャドーボール/ラスターカノン/キングシールド/ワイドガード
H、C共にぶっぱ(252振り)
残りDに4振り
Sは最遅
ボーマンダの苦手な氷、ドラゴン、フェアリーを受け、味方を範囲技から守る役割。
まあよく見かける普通のギルガルド。特殊面の耐久調整の基準になるだけあって基本的に相手をワンパンできることは少ないが、カバルドンの撒いた砂と合わせて相手を大幅に削り、ボーマンダを通しやすくなる
本当は弱点保険を持たせて、味方のゲッコウガのかげうちで能動的に発動、みたいなことも考えてましたが、ゲッコウガの技スペースがあまりに足りないため断念。(変幻自在なので割と痛いし)
発動した後も素早さや技の関係上そこまでの制圧力もなさそうですし。
おいかぜとミスマッチな型にしてしまったのは反省。
性格:ゆうかん(A↑S↓)
持ち物:たべのこし
まもる/のろい/ジャイロボール/タネばくだん
HP…ぶっぱ
A…11n。のろい1積みジャイロボールでH191B95最遅ニンフィア確定1発
B…いかくが入ったようきA252振りメガガルーラのけたぐり(威力100)をたべのこし2回発動で2耐え
D…余り
S…最遅
元となったカバマンダガルド構築のカミツルギに該当する枠。この枠は要するにストッパーですね。代わりにミミッキュが入ってきたりします。
ここではカバマンダガルドでは少し重い雨パに対するストッパーとしてナットレイを投入。
水タイプへの打点としてタネばくだんを入れたかったが回復手段も欲しいのでやどりぎを採用。シングルをやった人なら誰もが感じるであろうやどまもナットレイのゾンビ性能。
こいつの対処でグダグダするとやどりぎのタネと食べ残しでゴリゴリ回復され気づいたらこちらは半壊状態…というのをトリプルでもやりたかっただけでした。
ナットレイは遂行速度が遅く放置されやすいので暇な時に打てるのろいと、それと相性の良いジャイロボールの採用。ジャイロボールの威力は追い風も影響するのでのろいを何回も積まないと実は構築そのものとはあまり相性が良くないのが難しい。
炎タイプには滅法弱いが、盾としてはかなり良いはたらきをしてくれました。
性格:おくびょう(S↑A↓)
持ち物:たつじんのおび
CS252、HP4
本来のシングルでは高速とんぼがえりによる様子見と対面操作が主な役割。
トリプルではランドロス、ボーマンダ、エルテラを意識した型にしました。技スペースがカツカツなので俺のゲッコウガだけ8こくらい技覚えるようになってほしい。
ねっとう…主にヒードランやファイアロー、バクーダなど炎タイプに打ち込む。やけどワンチャンも狙える。
くさむすび…テラキオンを上からワンパンできる技。テラキオンの持ち物に多い格闘半減のヨプのみや、よく一緒に組まれがちなメガリザードンYの晴れを考えてこちらを採用
正直テラキオン以外には打つ相手がいない。ラグラージや最近流行り(?)のガメノデスには刺さるかも。
れいとうビーム…ボーマンダや霊獣ランドロスを牽制できる技。技威力が不安定なくさむすびを除けば等倍ではれいとうビームが1番威力が高い
よこどり…これにより相手の追い風や壁展開を阻害する。速いのでよこどりミラーにも勝ちやすい。あくのはどう欲しい。
対エルテラは真っ当な人ならゲッコウガがいれば初手はテラキオンまもる+エルフーンのおいかぜを展開させてくるので、仮にドーブルにねこだましをされても上から打てるよこどりは刺さりやすい。(一応ギルガルドも一緒に出して圧力はかけていく。)
元はきあいのタスキを持たせていたがカバルドンの砂で潰れるじゃん!!と思い特に持たせたいものがなく達人の帯を持たせることに。このなんとなく持たせた帯が中々いい味を出し、この道具で結構確定数が変わったりする。
霊獣ボルトロス
性格:ひかえめ(C↑A↓)
特性:こだわりスカーフ
C…特化
S…準速95族(ヒヒダルマなど)抜き
残り耐久
元の構築ではカプ・コケコの枠で、高速電気タイプ枠。シングルバトルでは高耐久ポケモンでサイクルを回してとにかく耐えるという戦術いわゆる「受けループ」を軸とした構築も多いのでカプ・コケコの瞑想、霊獣ボルトロスの悪巧み→デンキZなどによる超高火力で相手のサイクルを無理やり崩壊させるというのが狙いの型でした。カプ・コケコもZ技もホウエンにはありませんが、電気タイプの高速高火力となると特攻種族値145を誇る霊獣ボルトロスでの採用。化身よりすばやさは落ちますが、それでも101なのでそれなりに速いです。リザードンとメガガルーラより速いのは大きい。
スカーフ運用を前提として性格は控えめ。
高火力のボルトチェンジにより雨滅びには少しだけ強いです。
さすがの火力もあり大暴れしてくれた試合も多い。守るがなく小回りが効かないのは少し扱いづらいですが。
きあいだまはかなり当ててくれるので自覚はある偉いおじさん。耐久がもう少しあればな…と感じることも多くランドロスが如何に強いかを痛感させられます。
【立ち回り・使用感】
保存したBVを見ても安定した先発はこの並び
両端の2体は耐久が低く後投げがしづらいので基本的には先発に投げる。左右は相手の猫騙しやドーブルがどちらに来るか考えて決める。
ボルトロスはスカーフドーブルより速いため、基本的にドーブルと対面させたい。また猫騙しには無力なため、猫騙し使いも避ける必要がある。リザードンなどメガシンカによって天候を書き換えられるポケモンにもボルトチェンジ→カバルドン出しで天候奪取が可能。
ゲッコウガはよこどりで相手の壁や追い風を奪う、または失敗しても技を見せることで展開を牽制する。ヒードラン、バンギラスなどボーマンダを通すに当たって早めに削りたい相手や一撃で倒すのが難しい相手に対しては攻撃する
高速ポケモンによるヒットアンドアウェイ→盾となるギルガルド、カバルドン、ナットレイをクッションにしながらボルトロスとゲッコウガを再度繰り出しまた高耐久ポケモンに打ち逃げで交代…というのを上手く繰り返していくと気付くと相手は消耗し疲弊していく。ただしいかりのツボなどの速効ギミックやトリル構築などは初手の展開を許すと一気に捲られてしまうので相手に場作りさせないことが何より重要。まあこれはどのパーティでも同じことが言えますが。
この構築最大の欠点が状態異常への耐性が皆無なことでした。ボルトロスを合わせられずスカーフドーブルのダークホールが全員に命中しようものなら為す術もなくこちらは全滅に追い込まれてしまいます。せめてワイドガードで防げるようにしてほしい。俺だけカプ・レヒレ使えるようになりません?
もうひとつが範囲技が少なすぎる点。相手全体を満遍なく削りたい…という時に範囲技がカバルドンの雪崩と地震しかないのが非常に不便でした。マンダのハイパーボイスってこういう時に強いんやなって…
とはいえ7世代で最強と言われた構築なこともあり、相性補完も良くねこだましなどもない割に中々に対応力の高い構築で、今まで自分が作った中では間違いなく最強でした。あとは炎への耐性が少し薄いのでバンギラスやヒードラン、スイクンなどが欲しいとは思いましたが。(穴がどんどん見つかってるが??)
こういうポケモンのバランスが取れてる構築はどのルールでも強いなあと感じたパーティですね。他のルールを参考に強い構築を作る、というスタイルはこれからもやっていきたいです
ここまでお読みいただきありがとうございました。